地球は丸い。

地球は丸い。この事に異論を持つ人はいないだろう。
今更何を言っているのか?という人も多いと思う。
しかし、それでも、いう。地球は丸い。
この最近、地球が丸いという事実は私たちの価値観に重くのしかかってきている。


この事実を直視できたのは、実はほんの2〜3年ぐらいの出来事である。
それまでは、地球は平らであった。
正確にはそうあって欲しいと思っている人間たちで世界は動いていたのである。
何が言いたいのか?それは世界が"有限"であるという事である。


我々人間は、地球は平らで広大で無限であると思いたかった。
何故なら、実は資本主義の基本原則はそこにあるからである。
豊かさは全ての人に訪れる。
誰もが十分豊かになる権利を持っている。


この価値観を満たすために最も重要な思想・前提は地球が平らで無限である事となる。
無限であるから、爆発的に増える人口にも対処できるし、無限であるから、誰もが成長でき、誰もが豊かさを享受できるのだ。
しかし、現実は異なっていた。


地球は丸かったのである。


今そこにある問題の根底の多くは基本的にここに端を発する。
例えば、日本の問題でもそうだ。世界が無限に存在し、無限の成長を享受できるのであれば、様々な問題は噴出する事はなかっただろう。
これは、アメリカだってそうだしヨーロッパだってそうだ。
誰もが豊かになれるという幻想がなぜ幻想かというと、それを前提とする地球が無限である事が幻想だからだ。


地球は丸い。多くの人が漸く認識できた。
資源などは有限なのだ。無限ではない。
この認識・問題はより多くの人が意識的な問題として、様々な行動に落とす必要がある。
そして、現在「シフト」「シェア」「チェンジ」などと言われる変革は、この無限から有限への認識・意識の変化が大きな要因の一つとなっている。